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■『螺鈿迷宮』

 最近、あんまり本を買って読まなくなり、こりゃいかん! と思って、映画化もされた、『チーム・バチスタの栄光』を買って、読んでみました。場所とるから、ハードカバーじゃなくて、文庫で。
 で、こちらの『螺鈿迷宮』は、同じ作者によるやはり医療系ミステリーとカテゴライズされるお話ですが、『チーム・バチスタの栄光』、その続編である『ナイチンゲールの沈黙』とは少々、趣を異にした話です。
 いや、何も出版社が宝島社じゃなくて角川だから、とか言うつもりは無くて(苦笑)。

螺鈿迷宮 上 (角川文庫)螺鈿迷宮 上 (角川文庫)
(2008/11/22)
海堂 尊

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 ネタバレあるので、畳みます。


 『ナイチンゲールの沈黙』は、出版社に「田口・白鳥コンビによるシリーズ第二弾!」とか銘打たれてますが、アレは主人公は田口公平じゃなくて、浜田小夜だよなぁ……とか思いつつも、やはり『チーム・バチスタの栄光』と同じく、舞台は東城大学医学部付属病院なわけです。
 が、こちらの『螺鈿迷宮』は違う。『ナイチンゲールの沈黙』でも言及されている、桜宮病院がその舞台。桜宮病院といえば、その『ナイチンゲールの沈黙』で、どうも胡散くっさーいというイメージを読者に与えた病院。
 で、文庫の広告で私の目を引いたのは、「白鳥&氷姫」というあおり文句。
 そう、氷姫です。何度も作中で白鳥圭輔が言及していた、彼の部下の氷姫こと、姫宮。彼女が遂に作中で登場するってんだから、期待もするってもんです。

 いやー……。もっとね、何ていうか、「氷姫」なんて言われるもんですから、怜悧なんだけど、かちこちで融通の利かない女性なのかと(勝手に)思ってたら、何だコレは(笑)。どじっ娘というのも憚られるような、本当に見事な「ミス・ドミノ」ぶり……。
 の、とばっちりを思いっきり受けてしまうのが、主人公の天馬大吉。余談ながら、このPC関西人ですか。第一変換候補が「天満」でしたよ。
 今作は、『チーム・バチスタ』と同じく、主人公の一人称で語られます。桜宮病院に向かったきり、行方不明になった男を捜す。そのために桜宮病院に入り込むことになった、東城大学医学部生の天馬大吉。
 そして、彼と同じように、あるいは、彼とは違って白鳥・姫宮の素性を知る読者は、「え? え? ええ?」と、次々と起こる事件に翻弄されるわけです。
 しかも、あちこちにしっかり伏線が仕込んであり、それが回収されていく様は、見事としか言いようが無いです。もうね、傍観者だと思っていた大吉が、意外なところでこの「事件」に絡んでいた辺り、もう、やられた! って感じです。ラストで、不定愁訴外来、が出てくる読者サービスまで抜かりない……。
 後、圧巻なのは、院長である桜宮巌雄のキャラクター。もう。何ていうか。圧倒的という感じです。あの(笑)、口から先に生まれてきたような、白鳥が圧倒されるくらいの凄いじーさま。善とか悪とか、そんなもの関係ないですよ。本当に。もう、信念、その言葉だけがぴったり来ます。
 そんでもって、外から見た東城大学医学部付属病院、という観点が新鮮ですね。

 これはもう、細切れではなく、一気に読みたい小説です。難を言うなら、文庫上下分冊じゃなくて、少々厚くなってもいいから、一冊にして欲しかったなー……。分冊にした方が、お金がとれていいんでしょうけどね! 一冊の厚みが私的には物足りないんですよ!

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プロフィール

荒野龍輝

Author:荒野龍輝
 一応、オンライン小説書きと言っていいのか、憚られるのは今に始まったわけでもない今日この頃。活動期と倦怠期の差は、かのシャーロック・ホームズも真っ青の天性の怠け者。
 根っからのヲタクなので、言動がたびたび怪しい。

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